加入していた車の保険はどうすればいいの?廃車に必要な書類や手続きとは?

公開日:2022/08/15   最終更新日:2023/01/19

 

廃車処分の際は、車を買取などで引き取ってもらえば終わりではなく、保険の処理も必要になります。車を廃車にする際、保険はどう処理すればいいのか知らないという方も多いでしょう。ここでは廃車を処分する前に知っておくと役立つ、保険の処理方法や必要な書類、買い替えの際の保険入れ替えについてご紹介します。

車を廃車にするときは保険の解約が必要!

そもそも車を所有する際、万が一の事故に備えて自賠責保険や任意保険に加入しますが、車を廃車にした後はこの保険を解約する手続きが必要となります。

自賠責保険は、正式名称を「自動車損害賠償責任保険」といい、この保険に加入していないと車検を取得できないので実質強制加入の保険です。自賠責保険は車の所有者ではなく車本体に掛ける保険なので、たとえ売却や譲渡によって車の所有者が自分ではなくなったとしても、車が走行できる状態なら加入しておく必要があります。

車検と同様に、新車は購入後3年、以降は2年毎に更新する必要があり、普通自動車と軽自動車でそれぞれ定められた保険料を支払うのです。

普通自動車の場合

普通自動車を廃車にする場合、車が走行できる状態ではなくなるため、自賠責保険の解約手続きを行います。自賠責保険の解約は、普通自動車の廃車手続きを完了した後に保険会社の窓口で手続きをしなくてはなりません。

普通自動車の自賠責保険の解約には、自賠責保険承認請求書、自動車損害賠償責任保険証明書(自賠責保険証)、契約者の印鑑、免許証などの本人確認書類、還付金振込先の口座番号、「一時抹消登録証明書」や「登録事項等証明書」といった廃車を確認できる書類が必要となります。

自賠責保険承認請求書は窓口にあるので、その場で記載すれば問題ありません。自賠責保険証は走行時に携帯しなくてはならないため、車のダッシュボードなどに車検証と一緒に保管されているのが一般的です。廃車を確認できる書類は、通常廃車の買取を依頼した業者が発行してくれます。

軽自動車の場合

軽自動車の場合は、廃車を確認するための書類が普通自動車とは異なり、「軽自動車検査証返納確認書」や「検査登録事項等証明書」が必要です。

自賠責保険以外に任意保険に加入している方は多いでしょう。任意保険の解約手続きには二度とその車を使用しない「永久抹消登録」と、しばらく車を使わないときに行う「一時抹消登録」の2つがあります。廃車にする際は「永久抹消登録」の手続きをしなくてはなりません。

任意保険には「先付け解約」という制度があり、廃車手続きの完了日をあらかじめ保険会社に伝えておけば、廃車手続きとタイミングを合わせ、無駄がないよう保険を解約できます。

解約したらお金は戻ってくる?

自賠責保険は、解約手続きをしなくても更新しなければ適応されることはありませんが、解約手続きを行うと残った有効期間に対して払戻金を受け取ることができます。自賠責保険は車検のタイミングで1~2万円の費用を前払いする仕組みです。そのため、更新後すぐ廃車にした場合は、無駄になる保険料の金額も大きくなるでしょう。

払戻金の計算方法

払戻金がいくらになるかは自分で計算することもできます。まず、自賠責保険の総支払い額を加入期間で割って1か月あたりの保険金額を算出し、その月額に残っている保険期間の月数を掛けることで、払戻金がいくらになるか計算できます。保険料は地域によって異なりますが、目安の金額はこのように算出することが可能です。

払戻金は保険会社に書類を提出して受理されたあと、概ね1週間~2週間程度で入金されます。払戻金の算出は、廃車手続きを行ったタイミングではなく、保険会社での解約手続きが完了した時点で算出されるのです。

そのため、廃車手続き完了後、保険解約手続きまでに時間がかかって残りの保険期間が1か月未満となった場合は解約手続きを行ったとしても返金を受けることはできなくなることは覚えておきましょう。

買い替えで保険の入れ替えはできるのか

自賠責保険を買い替えで入れ替える場合、条件があります。まず廃車にする車と、新しい車の車両区分と名義が同じであること。古い車は廃車済みであること。廃車にした車の自賠責保険の有効期限が、新しい車の車検の有効期限よりも長いことです。これは自賠責の加入や更新から1か月以内に廃車にした場合となるので、実際にはあまり入れ替えが使用できるケースは多くありません。

一方、任意保険の場合は解約するとそれまでに蓄積した無事故割引がリセットされてしまうため、解約ではなく車両入替申請の手続きを行うのがおすすめです。車両入替申請であれば、車が変わっても保険内容や保険等級を引き続き適用できます。「新しい車を購入するのはしばらくしてから」という場合は「中断証明書」を発行してもらうことで、保険等級を引き継ぐことができるのです。

まとめ

廃車にする際、保険の処理手続きを事前に把握しておきましょう。廃車を業者に依頼する際に必要書類の発行タイミングについて確認しておくこともできますし、損をしないよう解約手続きを行って、払戻金を受け取ることもできます。こちらで紹介した内容を、廃車の際のスムーズな保険の入れ替えや解約手続きに活かしてください。

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