廃車の時はリサイクル券が必要?紛失したら再発行できる?
リサイクル券は車の購入・売却に必要なイメージがありますが、実は車の廃車手続きの際にも提出が求められます。リサイクル券は廃車に必要な代金を前払いしたことの証明であり、車の売買・廃車の際には必ず必要となる書類の1つです。今回はリサイクル券について、その概要や制度が作られた背景、紛失の際の対処法などを詳しく解説します。
リサイクル券とは何か
リサイクル券の持つ役割やリサイクル券制度の概要と背景、リサイクル券の種類についてご紹介します。
リサイクル券とは
リサイクル券とは、リサイクル料金を支払ったことを証明するための書類です。手持ちの車を廃車したい場合には、廃車費用としてリサイクル料金の支払いが必要となります。従来まではリサイクル料金を廃車時に支払うこととなっていたため、代金負担を避けるための不法投棄が後を絶ちませんでした。
また、廃車買取依頼を受けた買取業者が不法投棄をするケースも頻発しており、このような事態を防ぐために作られたのがリサイクル券制度です。リサイクル券制度は、簡単にいうとリサイクル料金の前払い制度です。新車を購入する人は、先にリサイクル料金を支払うことで、支払いの証明としてリサイクル券を受け取ります。リサイクル料金を前払いしているため、実際の廃車手続きでは代金の支払いが不要となり、リサイクル券を提出するのみで手続き可能となります。
注意したいのは、中古車を購入する場合です。中古車購入時には、購入者はリサイクル料金の支払いともにリサイクル券を受け取ります。車を売却する元の所有者は、リサイクル料金を受け取ることでリサイクル券を手放します。つまり、リサイクル料金の支払いは最終的に廃車手続きを行う人が負担することになるのです。
リサイクル券の種類
リサイクル券は、通常A券、B券、C券の3種類からなる書類です。A券は預託証明書であり、リサイクル料金を支払ったことを証明する書類となります。A券にはリサイクル券番号や車台番号などが記載されています。B券は使用済自動車引取証明書で、手続きが完了した際に最終のオーナーに渡される書類です。C券は資金管理料金受領証であり、車を売買する際に支払いが必要となる資金管理料の受領を証明する書類です。
リサイクル券はどんな場面で必要になる?
リサイクルが必要となる場面は、大きく分けて3つあります。ここでは、それぞれの詳細について解説します。
新車・中古車を購入した際
先述のとおり、車を購入する際には、新車・中古車のどちらであってもリサイクル券が必要です。車の購入者は購入代金に加え、リサイクル料金も負担します。廃車時のトラブルを防止するため、車検証に記載されている車の車台番号がリサイクル券に記載されている車台番号と一致していることを必ず確認しましょう。
手持ちの車を中古車として売却する際
手持ちの車を売却する場合には、売却するオーナーはリサイクル券の引き渡しによってリサイクル料金を受け取ります。しかし、実際にはリサイクル料金だけを別で渡されるケースはまれであり「車両代金とそのほかの費用すべて込みで30万円」というように取引されることがほとんどです。
手持ちの車を廃車手続きする際
手持ちの車を廃車する際には、リサイクル料金を前払いが済んでいることを示すためにリサイクル券が必要となります。リサイクル券は普段使用することのない書類であるため、車検証ファイルに入りっぱなしになっているケースが多いです。リサイクル券をどこにしまったか忘れてしまった人は、まずは車検証ファイルの中を確認してみるのがよいでしょう。
リサイクル券をなくしたときの対処法
リサイクル券が見つからない場合には、自動車リサイクル促進センターのサイト上で預託状況を確認できます。リサイクル券は再発行できない書類であるため、必要な場合は預託状況の確認ページを印刷して代用します。預託状況の確認には、車台番号の下4桁と登録番号が必要です。どちらも車検証に記載されておりすぐに確認できるため、リサイクル券を紛失してしまっても焦らずに手続きを進めてくださいね。
預託状況確認の対応時間は、7時~24時までとなっているため注意してください。また、廃車手続きで必要となるリサイクル番号が分からない場合にも、同サイト内で確認することが可能です。
まとめ
今回は、車の廃車手続きに必要となるリサイクル券について、その概要や必要となる場面、紛失時の対処法などをご紹介しました。リサイクル券は車の売買・廃車にあたって提出が求められる書類であり、リサイクル料金の前払いを示す役割があります。リサイクル料金は最終的に車を廃車にするオーナーが支払うこととなるため、中古車を購入する際にはリサイクル料金も負担することが必要です。車の売却者はリサイクル券を引き渡すことで、支払い済みのリサイクル料金を受け取ります。リサイクル券を紛失した際は、自動車リサイクル促進センターのサイトから預託状況の確認ページを印刷して代用しましょう。手持ちの車を廃車しようと考えている人、リサイクル券を紛失してしまった人は、今回の記事を参考にしてみてくださいね!